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すすきの女装家殺人事件:一体なぜ犯人は首を持ち去ったのか?

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すすきので起きた不可解な殺人事件

7月2日、札幌市中央区の繁華街であるススキノのホテルの室内で、首を切断された男性の遺体が見つかった事件。男性の頭部や所持品、衣服などはすべて犯人が現場から持ち去り、謎が多い猟奇的事件として多くの注目を集めている。が、発生から1週間以上がたった今も、犯人の特定や逮捕には至っていない。 【写真入手】事件当日、ディスコイベント中の浦さんの様子。光沢のある服で女装し、背中には個性的なリュックサックを背負っていた

「北海道警は札幌中央署に捜査本部を設置して、240人態勢で捜査を続けています。7月8日の深夜にも『どんなに小さなことでも知っていることはありますか』と、事件が起きたホテルの周りで通行人に聞き込みをしていましたが、捜査は難航しているようです。  犯人は被害者男性の携帯電話も持ち去っていましたが、ホテルを出るほぼ同時刻に電源が切られていたことがわかった。計画性の高い犯行で、犯人の性別すら特定に至っていない。警察は長期戦も覚悟して捜査を続けています」(社会部記者)  被害者は恵庭市の会社員・浦仁志さん(62)。事件当日、家族には行き先を告げないまま札幌市内で行なわれたディスコイベントに参加したことがわかっている。浦さんを知る当日のイベント参加者は言う。 「浦さんは受付を済ませ、会場ではレディー・ガガのような服だと思うんですけど、光沢のある衣装を着て目立っていた」  一方、地元の恵庭市に住む近隣の住民は、浦さんの印象について「真面目でおとなしい人だった」と口を揃える。同じ会社に勤めていた男性が語る。 「人に迷惑かけたり、恨まれようなこともないし、事件に巻き込まれるような人じゃなかった。室内の建材を製造する仕事で、勤務態度も問題なく真面目だった。お父さんも同じ会社に勤めていたから、親子二代で同じ会社。会社の行事の花見とかで飲んだこともあるけど、特に目立つようなことはなかったよ」  浦さんは5年前に、地元町内会の区長を務めていたことがわかっている。同じ町内会の女性が語る。 「役員は真面目に務めていらっしゃいましたが、前に出て発言したり積極的に活動に参加するというタイプではありませんでした。町内のお祭りで焼き鳥を焼く人が急遽必要になったときに、主人が浦さんに手伝ってもらったそうですが、仕事の話もほとんどしなかったと言っていました」

事件当日、浦さんはディスコイベント終了後、22時35分ごろに犯人と目される小柄な人物と合流し、ホテルに入室。ホテルに入室する際、浦さんと同行者はふたりとも女性の服装をしていたことが報じられている。  警察は浦さんの交友関係から犯人の特定を急いでいるが、手掛かりは少ないという。そんななか、地元メディアの間では、事件の10日ほど前に札幌市内で起きた別の事件との関連性が話題になっている。地元紙社会部記者は言う。 「6月20日の夜、札幌市東区の住宅に、猫の死骸の頭部だけが放置されていた事件があった。猫の首が何者に切断されたかなど定かではありませんが、警察は動物愛護法違反の疑いで捜査していました。頭部切断という猟奇的な事件が続けて起こるなんてめったにないことなのですが……」

https://news.yahoo.co.jp/articles/23f9ed8a212d8aaee9e1692483a31ef1f9f214f5?page=2

服装を入室時の白系から黒系に替えたXは、Aさんの身元特定につながるような所持品を一切残さず、殺害現場から抜け出した。衣類、財布、携帯電話、近隣の有料駐車場に停めていた白い愛車のキー、そして顔が分かる頭部――。

スーツケースを引いた謎の人物(NHK NEWS WEBより)
スーツケースを引いた謎の人物(NHK NEWS WEBより)

「それらをスーツケースに入れ、立ち去ったものと思われる。GPSの追跡を逃れるためか、持ち去った被害者の携帯電話は、退室と同時間帯に電源が切られていた」(同前)

「女装はするけど、好きなのは女の子なんだ」

 Xはいったい何者なのか。女性の服装をしていたが、性別は不明で、身長は160センチ前後。ただ、ホテルの部屋を退室する際、フロントに「1人で先に出ます」と電話をした声は女性のようだったという。手がかりは、Aさんが週末に繰り出していたススキノの街にある。

「Aさんは通称『トモちゃん』と呼ばれていました。40代くらいに見えたので、事件で年齢を知った時は別人じゃないかと思ったほど。身長は170センチくらい。女装のクオリティは高く、お化粧もばっちりで。少し大柄だけど、服装はナチュラルでおしゃれな女性そのものでした。ただ、本人は『女装はするけど、好きなのは女の子なんだ』と話していました」(Aさんの知人)

周囲からは『トモちゃん』と呼ばれていた
周囲からは『トモちゃん』と呼ばれていた

 Aさんは、ススキノのダンスクラブや趣向の変わったバーなどを飲み歩き、“週末の顔”を堪能していた。出入りしていたクラブの常連客が語る。


「いつも綺麗な女性の恰好でした。少なくとも7、8年ほど前からはススキノで見かけられていたそうです。1人の時は物静かに飲んでいるけど、知っている人がいれば楽しげに話していましたし、女性数人と来たことも。他の客と馴染みやすいキャラクターではあったと思います」

周囲に仄めかした“ハーフっぽい美女”の存在

 別の知人はこう明かす。

「女性が好きな人という印象でした。ダンスイベントでは女の人の体を触ったりしていましたし、キスや撮影をせがんだりしていましたから。LINE交換した子は『デートしようよ』と頻繁にメッセージが来て困惑していました」

 一方で、特定の存在を示唆したこともあった。

「今年の春頃、トモちゃん(Aさん)が『彼女なんです』と、スマホで写真を見せてくれたことがあったんです。見た目は20代から30代、目鼻立ちがハッキリとした、ハーフっぽい美女でした。『クラブで知り合った』と言っていました」(同前)

数年前に撮られた女装姿のAさん
数年前に撮られた女装姿のAさん
Aさんと犯人の関係は謎に包まれたまま ©文藝春秋
Aさんと犯人の関係は謎に包まれたまま ©文藝春秋

 殺害後に頭部を切断し、持ち去った事件からは、Aさんに対する犯人の強烈な感情が窺える。殺害現場から消えたXは、Aさんの交友関係の中にいる人物だったのか。札幌中央署に設置された特別捜査本部は、7月9日現在、異例の240人態勢でXの行方を追っている。

◆◆◆

「週刊文春」では、今回の事件について、情報を募集しています。下記のメールアドレス、または「公式ツイッター」のDMまで情報をお寄せ下さい。

メールアドレス:sbdigital@bunshun.co.jp

公式ツイッター:https://twitter.com/bunshunho2386

https://bunshun.jp/articles/-/64200?page=4

身元特定を遅らせるために頭部を持ち出した?

もしくは愛情?憎悪?一体なんなのか?頭部をそれだけ早く綺麗に手際よくできる人間なんているのだろうか?

かなりシュミレーションをこなして計画的に行われた犯行としか思えないんだけど、手際が気持ち悪いくらいに見事なんだよな。

ある種芸術的というか

しかし頭部の持ち出しってなんなんだ、防犯カメラあるから意味ないような気もするのだが、というか防犯カメラで被害者の特定できたなら犯人の特定もできるんじゃないのかと思うんだけど顔まではわからないのか…

ベッドの乱れはなく、歯ブラシやティッシュなどもそのままの状態

社会部記者は捜査が難航している要因をこう語る。 「道警は当初、Aさんは同性愛者の可能性もあるとみて関係者の割り出しに力点を置いていました。実際、ホテルにチェックインした際にAさんは白いブラウスにスカート姿で、連れも女性の服装をしており、女装したゲイ同士のトラブルかと思われましたが、実はAさんは『女装愛好家』であっても同性愛者ではなかったようです。 現場の浴室にあったのは首のない遺体だけで、スマホや洋服などAさんの身元の特定につながるものは一切残されておらず、この“連れ”イコール“容疑者”が全て持ち去ったとみられています。スマホにはAさんの交友関係やさまざまな立ち入り先などの情報があるのは間違いない。そこにアクセスできないことで、絞り込みの作業が遅れている感は否めません」 また、衝撃的な事件を受けて営業停止になったホテルの営業再開の見通しも不透明なままだ。ホテル関係者が当日からの経緯を詳細に証言した。Aさんら2人のチェックアウトの時刻はそもそも7月2日の午前11時だった。 「チェックアウトの時間をすぎても一向に部屋から出てこないことを不審に思ったスタッフが、午後3時ごろに部屋を確認しに行きました。ドアを開けて声をかけても反応がないので、部屋の隅々まで確認したのですが、異臭などは何もせず、備品を使った形跡もまったくなかったそうです。ベッドシーツの乱れもなく、備え付けの歯ブラシやティッシュなどもそのままの状態で、ベッドシーツに関してはベッドメイクの経験のある方が直したのでない限りは、使用前の状態と変わらない状態でした」 そしてスタッフは、最後に風呂場を確認した。 「浴室のドアを開けて中に入ったところ、最初に目に飛び込んできたのは被害者の背中。全裸で体を浴槽に向けて、洗い場の床に手をついて土下座をしているように見えたそうです。体やお風呂場に血が飛び散っているわけでもないので、最初は首がないとは気づかずに『お客様、お客様』と声をかけても何の返答もなく、まったく動かない。その時点で『おそらく亡くなっている』と怖くなり、回り込んで確認することができず、すぐに119番通報しました。スタッフは直感というか体のラインなどの雰囲気からか、最初は『女性が亡くなっている』と思ったようですね。通報を受けて救急隊員が入ってこられ、首なしの遺体だと言うことが確認され、警察が来たという流れです」 第一発見者にとっては、回り込んで確認しなかったことが不幸中の幸いだったようだ。「首なし遺体」だったことは、現場に臨場した救急隊員と警察官との会話で、間接的に知ったという。

https://news.yahoo.co.jp/articles/2eadd53b27df73c46ea86d3222350d72695214f3
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